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「大学生を採りたいのに、求人を出しても学生からの応募がほとんど来ない」「せっかく採用しても、テスト期間や長期休みで戦力が抜けてしまう」——飲食店の店長・オーナーから、大学生アルバイトの募集に関するこうしたお悩みをよくいただきます。人手が足りない時間帯を埋めてくれる大学生は、飲食店にとって欠かせない戦力です。
ですが、実は大学生は「何を重視してバイトを選ぶか」がはっきりしている、狙い撃ちしやすいターゲットです。学生が求人で見ているポイントを押さえ、そこに合わせて媒体・原稿・訴求を変えるだけで、時給を上げなくても応募は大きく変わります。
この記事では、東京で20年にわたり飲食・サービス業を中心に求人広告を扱ってきた代理店の視点から、飲食店で大学生アルバイトが集まらない理由と、求人で見直すべき5つのポイントを具体的に解説します。シフトの融通・テスト期間への配慮・友人紹介制度など、学生に刺さる募集の作り方がわかります。
この記事でわかること
- 飲食店に大学生アルバイトが集まらない本当の理由
- 大学生がバイトを選ぶときに実際に見ている条件(調査データ付き)
- 学生に刺さる求人へ変えるために見直す5つのポイント
- 大学生を募集するベストな時期と、テスト・長期休みを前提としたシフト設計
なぜ飲食店に大学生アルバイトが集まらないのか
大学生の応募が来ないと、多くの店長は「学生に人気がない業種だから」「時給が大手に負けているから」と考えがちです。しかし、それだけが理由ではありません。最大の原因は、求人が「大学生に向けて作られていない」ことにあります。
飲食店の求人は、学生・主婦・フリーター・経験者など、あらゆる層に向けて総花的に書かれていることが少なくありません。しかし大学生は、学業やサークル、プライベートとの両立という明確な条件を持ってバイトを探しています。全員に向けた原稿は、学生から見ると「自分向けではない」と感じられ、素通りされてしまうのです。
マイナビ「大学生のアルバイト調査(2026年)」によると、アルバイトを探す際の必須条件は「シフトの融通がきく」が40.2%で最多、「自宅から近い」が31.7%で続きました(18〜23歳の大学生735名対象)。時給よりも、学業と両立できる働きやすさが優先されているのが実態です。(出典:マイナビキャリアリサーチLab)
よくある誤解
「学生は時給の高い店を選ぶ」と思い込み、時給だけで大手チェーンと張り合おうとする店長は少なくありません。しかし調査が示すとおり、学生が最も重視するのはシフトの融通と通いやすさです。ここを求人で伝えられていなければ、時給を上げても応募は増えにくいのです。
つまり、大学生アルバイトが集まらないのは店の魅力不足ではなく、「学生が知りたいことを、学生が見る場所で伝えられていない」という見せ方・届け方の問題であるケースが大半です。次章では、その「学生が知りたいこと」をより詳しく見ていきましょう。
大学生がアルバイトを選ぶときに本当に見ているもの
大学生に応募してもらうには、まず学生がバイト選びで何を見ているかを正確に知ることが出発点になります。ここを外したまま原稿を書いても、学生の心には届きません。学生が重視する代表的なポイントは、次の3つに整理できます。
シフトの融通と「自宅・大学から近い」こと
前章のデータどおり、学生が最重視するのはシフトの融通です。授業・試験・サークル・就活と、学生のスケジュールは常に変動します。「週1日・1日3時間からOK」「週ごとのシフト提出」といった柔軟さを求人ではっきり打ち出せているかが、応募数を大きく左右します。
また「自宅から近い」「大学の帰りに寄れる」立地の良さも強力な武器です。通いやすさは学生にとって時給に匹敵する価値があります。最寄り駅からの距離や、大学・沿線名を求人に具体的に書くだけで、近隣の学生に「自分向けだ」と感じてもらえます。
職場の雰囲気と「一緒に働く人」
飲食未経験の学生は、「自分にできるだろうか」「馴染めるだろうか」という不安を強く持っています。この不安を解消できるかどうかが、応募の最後のひと押しになります。
実際、応募者の多くは応募前に職場の雰囲気を知りたいと考えており、料理写真や無人の店内写真だけでは不安を払拭できません。同年代のスタッフが多いこと、店長やスタッフの人柄、アットホームさが伝わると、学生は一気に応募へ近づきます。
学生の判断基準を求人でどう見せるか
学生が重視する条件は、そのまま「求人で強調すべき項目」になります。下の表で、学生の関心ごとと、それを求人でどう見せればよいかを対応させました。自店の求人と照らし合わせてみてください。
| 大学生が見ているポイント | 求人での見せ方(訴求例) |
|---|---|
| シフトの融通 | 「週1日・3時間〜OK」「週ごとにシフト提出」「テスト期間は相談OK」 |
| 通いやすさ | 「〇〇駅から徒歩3分」「〇〇大学の学生活躍中」「授業帰りに通える」 |
| 職場の雰囲気 | 「20代スタッフ中心」「未経験の学生ばかり」「まかない付き・仲の良い店」 |
| 仕事内容のわかりやすさ | 「まずはドリンク作りから」「注文受け・配膳が中心」「先輩が丁寧に指導」 |
| 続けやすさ | 「昇給あり」「シフト自己申告制」「学業優先OK」 |
このように、学生が知りたいことは明確です。あとは、それを「大学生に届く形」で求人へ落とし込めるかどうか。次章では、実際にターゲットを大学生に絞って成果を出したご相談事例をご紹介します。
【相談事例】時給据え置きで大学生の応募を集めた個人経営カフェ
ここで、私たちが実際にご相談を受けたケースをご紹介します。大学生のアルバイトが集まらず悩んでいた、ある個人経営のカフェの例です。
大学の近くにあるカフェなのに、学生の応募が全然来ないんです。求人サイトに「ホールスタッフ募集・時給1,100円」と出しているのですが、やっぱり時給が安いのが原因でしょうか……。
掲載中の求人を拝見すると、時給は近隣相場から極端に低いわけではありませんでした。問題は、「学生歓迎」とは書いてあるものの、学生が本当に知りたいシフトの融通やテスト期間の扱いに一切触れておらず、写真も料理写真のみという点にありました。大学が目の前なのに、その立地の強みも活かせていませんでした。
時給の問題ではありません。ターゲットを『近隣大学の学生』に絞り込みましょう。『週1・3h〜OK』『テスト期間シフト相談OK』『〇〇大学の学生活躍中』を前面に出し、若い層が使う媒体へ切り替えます。
そこで、ターゲットを「近隣大学に通う学生」に完全に設定。学生の利用が多い媒体に切り替え、タイトルと冒頭に「週1・3h〜OK」「テスト期間は相談OK」「〇〇大学の学生活躍中」を明記し、同年代スタッフの笑顔の写真を追加しました。すると、掲載から2週間で学生から6件の応募が入り、3名の採用につながりました。時給は1円も上げていません。
この事例の教訓
大学生が集まらない原因は、時給より「学生が知りたいことを書けていない」ことにあるケースが大半です。シフトの融通・立地・同年代の多さという、学生に刺さる情報を求人の主役にするだけで、時給を上げずとも応募は増やせます。
大学生アルバイトの募集で見直す5つのポイント
大学生を採りたいなら、求人を「大学生仕様」に作り替えることが近道です。ここでは、飲食店が大学生アルバイトの募集で見直すべき5つのポイントを、優先度の高い順に解説します。まずは全体像を押さえましょう。
ポイント①:シフトの融通を求人原稿で明言する
学生が最重視するシフトの融通は、求人の最も目立つ場所で明言しましょう。「シフト応相談」と小さく書くだけでは伝わりません。「週1日・1日3時間からOK」「週ごとにシフト提出」「テスト前は勤務を減らせます」など、具体的な数字と言葉でハードルの低さを示すことが重要です。
飲食店は繁忙時間の人手を確保したいあまり「週4以上・土日必須」と条件を厳しくしがちですが、それだけで学生の大半は応募候補から外れます。本当に必要な条件と、あれば嬉しい条件を切り分け、応募の入口は思い切って広げましょう。
ポイント②:テスト期間・長期休みへの配慮を打ち出す
学生バイトで店長が最も不安なのが「テスト期間や長期休みで人が抜ける」ことです。しかし、これは学生側にとっても最大の不安であり、あらかじめ配慮を打ち出しておくことは、そのまま応募の決め手になります。
「テスト期間はシフト相談OK」「学業優先で大丈夫」と明記するだけで、学生は安心して応募できます。逆に、長期休みは「がっつり入れる方歓迎」と伝えれば、繁忙期の戦力確保にもつながります。テスト期間の人手不足は、複数の学生を計画的に採用し、シフトを重ねられる体制で吸収するのが基本です。
ポイント③:学生が使う媒体・エリアに絞って出す
どれだけ良い原稿を作っても、大学生が見ていない媒体に出していては届きません。求人媒体にはそれぞれ得意な求職者層があり、若年層に強い媒体を選ぶことが前提になります。「大手だから」ではなく「学生がいるか」で選びましょう。
さらに、掲載エリアを店舗周辺・近隣大学の沿線に絞ることで、通いやすさを重視する学生に効率よくリーチできます。誰に届けたいかを先に決め、その層が多くいる媒体・エリアに予算を集中させるのが鉄則です。
ポイント④:「働く人・雰囲気」が伝わる写真とタイトルにする
学生の不安を解消する最短の方法が、写真です。料理写真だけでなく、同年代のスタッフが笑顔で働く様子、まかない、店の雰囲気が伝わる写真に差し替えるだけで、クリック率も応募率も大きく変わります。
タイトルも同様です。「ホールスタッフ募集」だけでは他店に埋もれます。「週1・3h〜OK/テスト相談可/〇〇大生活躍中のカフェ」のように、学生に刺さる条件を凝縮したタイトルにすると、検索結果での開封率が上がります。
ポイント⑤:友人紹介(リファラル)制度で連鎖採用をつくる
意外と見落とされがちなのが、今いる学生スタッフからの友人紹介です。学生は応募先を決める際、友人・知人の話を重視する傾向が強く、リファラル採用は学生との相性が非常に良い手法です。仲の良い友人同士で働けることは、学生にとって大きな魅力になります。
飲食業界では、学校やサークルのつながりで仲間を紹介してもらうリファラル採用が有効とされ、友人紹介で入ったスタッフは定着率が高い傾向があります。紹介料の相場は1人あたり5,000円前後で、1名の採用コストは約1万円と、求人媒体だけに頼るより大幅に抑えられるケースもあります。(出典:マネーフォワード クラウド)
求人広告で母集団をつくりつつ、採用した学生から友人を紹介してもらう仕組みを併用すれば、採用コストを抑えながら定着率の高い学生スタッフを増やせます。まずは、今日から着手できる項目をチェックしてみましょう。
- 求人のタイトル・冒頭に「週1〜」「短時間OK」などシフトの融通が入っているか
- テスト期間・長期休みへの対応を明記できているか
- 大学・沿線名など、近隣の学生に響く立地情報を書いているか
- 同年代スタッフが働く写真が使われているか(料理写真だけになっていないか)
- 学生スタッフに友人紹介を呼びかける仕組みがあるか
大学生を募集するベストな時期とシフト設計
大学生の採用は、出すタイミングで成果が大きく変わります。学生には求人を探しやすい時期とそうでない時期がはっきりあり、学事カレンダーに合わせて動くことが重要です。
最大の狙い目は春、特に2〜3月です。新入生が春休み中にバイトを決め、卒業する学生との入れ替わりも起こるため、学生の動きが最も活発になります。次いで5月初旬〜6月中旬も、新生活に慣れて生活サイクルが固まった学生が動き出す好機です。年間の目安を整理すると、次のようになります。
| 時期 | 学生の状況 | 募集のねらい |
|---|---|---|
| 2〜3月(春休み) | 新入生がバイトを探し、卒業生が抜ける入れ替え期 | 最優先で募集。新年度の主力を確保 |
| 5月初旬〜6月中旬 | 新生活に慣れ、生活サイクルが固まる | 春に採り切れなかった分を補充 |
| 7月・1〜2月(テスト期間) | 試験でシフトが減りやすい | 事前に複数人を確保し、シフトを重ねて吸収 |
| 8〜9月(夏休み) | まとまった時間が空く | 「長期休みがっつり歓迎」で短期・繁忙対応 |
シフト設計の注意点
大学生を採用する以上、テスト期間や長期休みで戦力が変動するのは前提です。1人に依存せず、同じ時間帯を複数の学生でカバーできる体制を計画的に組んでおきましょう。「テスト期間だけ人が足りない」という事態は、採用時期とシフト設計で大部分を防げます。
時給以外のどの要素をどう見直すかについては、時給を100円上げれば応募は来る?アルバイトが集まらない飲食店の現実でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
大学生アルバイト募集でありがちな失敗と回避策
飲食店が大学生の募集でつまずくパターンには、共通点があります。当てはまっていないか確認してみてください。
ありがちな4つの失敗パターン
①大手と時給で張り合う:時給だけで大手チェーンと勝負して消耗する。学生はシフトの融通・立地・雰囲気を重視しています。
②求人を使い回す:数年前の原稿・写真のまま出し続け、今の学生に響かない。
③テスト期間で揉める:採用時に配慮を伝えず、試験前のシフトでトラブルになり早期離職につながる。
④採って終わりにする:友人紹介など、学生同士のつながりを活かす仕組みを作っていない。
これらは「現場を回しながら採用も担う」飲食店の店長だからこそ陥りやすい失敗です。自店だけで抱え込むのか、プロの手を借りるのか。それぞれの向き・不向きを整理しておきましょう。
自店で運用が向くケース
- 学生ターゲットが明確で、使う媒体も決まっている
- 近隣に大学があり、立地の強みを活かせる
- 採用人数が少なく、単発の募集で足りる
代理店活用が向くケース
- どの媒体が学生に届くか判断できない
- 春の繁忙期に向けて短期間で確実に採りたい
- 原稿改善や媒体選定のムダを減らしたい
私たちネットワークプランニングは、求人広告代理店として20年にわたり、飲食・サービス業を中心に数多くの店舗のアルバイト採用をご支援してきました。その経験から言えるのは、大学生のように条件がはっきりしたターゲットこそ、媒体・原稿・訴求を正しく合わせれば、時給を上げなくても応募は集められるということです。応募が来ない原因を店長目線で網羅的に知りたい方は、飲食店のアルバイト求人に応募が来ない!店長目線で考える10の原因もあわせてご覧ください。
飲食店の大学生アルバイト募集に関するよくある質問
Q大学生を採ると、テスト期間に人が足りなくなりませんか?
テスト期間の変動は前提として、複数の学生を計画的に採用し、同じ時間帯を重ねてカバーできる体制を組むことで大部分は防げます。採用時に「テスト期間は相談OK」と伝えておくことが、トラブル防止と早期離職の防止につながります。長期休みは逆にがっつり働ける学生が多いため、繁忙期の戦力として活用できます。
Q大学が近くにないと、大学生の採用は難しいですか?
近隣に大学があると有利ですが、必須ではありません。最寄り駅・沿線でアクセスしやすいこと、シフトの融通、同年代スタッフの多さを訴求できれば、通学途中や下宿先の近くで探す学生にも十分届きます。学生が使う媒体で、通いやすさをきちんと伝えることが鍵です。
Q友人紹介制度は、どのように始めればよいですか?
まずは今いる学生スタッフに「友達を紹介してくれたら〇〇」と紹介インセンティブ(紹介料の相場は1人5,000円前後)を用意し、声をかけるところから始められます。友人紹介で入ったスタッフは定着率が高い傾向があり、求人広告と併用することで採用コストを抑えられます。
Qどの求人媒体に出せば大学生に届くか、自店では判断できません。
採用したい学生像・人数・時期・エリアをお聞かせいただければ、複数媒体を扱う代理店の立場から、御店に最適な媒体の組み合わせと原稿改善までご提案します。まずは無料でご相談ください。
飲食店で大学生アルバイトが集まらないのは、店の魅力不足ではなく「学生に向けた求人になっていない」ことが主な原因です。
- 大学生が最も重視するのはシフトの融通と通いやすさ。時給よりも学業との両立が優先される
- 見直すべきは「①シフトの融通の明言 ②テスト・長期休みへの配慮 ③学生が使う媒体 ④人・雰囲気が伝わる写真 ⑤友人紹介制度」の5つ
- 募集は春(2〜3月)が最大の狙い目。テスト期間を前提に複数採用でシフトを重ねる設計が有効
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